【ネタバレなし】『変な絵』感想|絵に仕込まれた驚きの連続

基本情報
項目 | 内容 |
---|---|
タイトル | 変な絵 |
著者 | 雨穴 |
出版社 | 双葉文庫 |
ジャンル | 日常系ミステリー |
定価 | ¥780+税 |
レビュー者情報

レビュー日 2025/8/26
1. 評価表
評価項目 | 評価(☆1〜5) | コメント |
---|---|---|
ストーリー | ☆☆☆☆ | 日常に潜む違和感 |
登場人物 | ☆☆☆ | みんな平凡な一般人 |
世界観/設定 | ☆ | 特に凝った設定は無い |
読みやすさ | ☆☆☆☆☆ | 対話形式で読みやすい |
展開のテンポ | ☆☆☆☆☆ | サクサク進む |
インパクト | ☆☆☆☆☆ | 何度も驚かされる |
ボリューム | ☆☆☆ | 丁度いい |
総合評価 | ☆☆☆☆☆ | 読みやすくて面白い |
※☆が多いほど良い訳ではない、サクッと読みたい時はボリュームは低いのが正解※
2. 感想
『変な絵』ってどんな話?
収録されているのは短編が繋がっているミステリー。
共通しているのは「"絵"のちょっとした違和感」から始まること。
一見何も無さそうな"絵"に「ん?」と引っかかる点があって――そこから物語がじわじわ進む。
そして"絵"が実は"変な絵"である事がわかっていく。
最後、ある人物の本音が明かされる瞬間はゾクッとした。
主人公がいない?でも読みやすい!
この本、主人公らしい主人公はいない。
だがそれでも問題ない。
登場人物は特徴がはっきりしていて、誰が誰だかわかりやすい。
基本的にはみんな平凡な人ばかり。
でも心の闇がふと顔を出す。
そのリアルさが怖さを一気に増幅させている。
「絵」がすべてを動かす!
最大の特徴はタイトル通り"絵"。
作中には10枚前後の絵が登場。
全部に意味がある。
「ただの絵でしょ?」なんて思ったら大間違い。
1枚1枚が仕掛けだらけで、読むたびに「そういうことか!」と驚かされる。
情報の出し方が神がかってる!
読みやすいのに情報の出し方が巧み。
1話ごとに少しずつヒントが出る。
「これ伏線じゃないか?」と思いながら読める楽しさ。
そして最後まで読むと「あのシーン、そういう意味か!」と一気に繋がる快感。
登場人物の小さな行動やセリフまで全部が意味を持つ。
伏線回収の気持ちよさがたまらない。
まとめ|最後にゾワッとくる一冊
読んでるときは小さな違和感。
でも最後の最後で「そういうことだったのか!」と一気に爆発する。
"絵"の使い方が斬新。
短編なのにどれも後味が残る。
大満足の一冊。
日常に潜む闇が好きなら、絶対読むべき。
3. こんな人におススメ
- 日常の中に潜む“違和感”がテーマのミステリーが好きな人
- ゴリゴリの推理ものより、じわじわくる不穏さを楽しみたい人
- 最後にちゃんと驚かされたい人

※上記は変な絵の表紙をイメージして画像生成AIと加工で作ったものです※
※本編の中身と違って深い意味はありません※