【ネタバレなし】『透明人間は密室に潜む』感想|透明人間から脱出ゲームまで、特殊設定ミステリー短編集!

基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| タイトル | 透明人間は密室に潜む |
| 著者 | 阿津川辰海 |
| 出版社 | 光文社 |
| ジャンル | 特殊設定ミステリー短編集 |
| 定価 | ¥700+税 |
レビュー者情報

レビュー日 2025/9/14
1. 評価表
| 評価項目 | 評価(☆1〜5) | コメント |
|---|---|---|
| ストーリー | ☆☆☆ | 短編集、面白い話が多かった |
| 登場人物 | ☆☆☆☆ | 特徴があって覚えやすかった |
| 世界観/設定 | ☆☆☆☆☆ | 特殊設定がすごい |
| 読みやすさ | ☆☆☆☆ | 短編で読みやすかった |
| 展開のテンポ | ☆☆☆☆☆ | 展開が早い |
| インパクト | ☆☆☆☆ | 全話最後に意外性がある |
| ボリューム | ☆☆ | 短編集なので1話ごとは短い |
| 総合評価 | ☆☆☆☆ | 全話しっかりしている |
※☆が多いほど良い訳ではない、サクッと読みたい時はボリュームは低いのが正解※
2. 感想
短編集が4つ収録されている、以下総評
4作品、共通点ははっきりしてる。
ギャグ寄りだけど、ちゃんとミステリー。
特に『透明人間は密室に潜む』。
設定は「透明人間」だけど、ただのありがちなネタじゃない。
徹底的に掘り下げてあって、読みごたえがある。
テンポも抜群で、一気に読める。
意外性もあって、読後感は爽快。
重い話が苦手な人でも、これなら問題なし。
透明人間は密室に潜む
透明人間としての生活描写がリアルすぎる!
「透明人間=最強」なんて思ってたけど、これを読んだら二度と軽くなりたいなんて言えない。
生活は不便だし、犯罪だって意外とやりづらい。
見えないってことがどれだけ大変か、ガツンと伝わってくる。
もちろん、どんでん返しも完璧。
ミステリーとしても一級品。
この短編集の中で、間違いなく一番「設定勝ち」してる作品。
6人の熱狂する日本人
アイドル絡みの事件で集められた裁判員6人。
そこからもう色々ありすぎる。
コメディ色が一番強い。
テンションも軽め。
笑いながら読めるのに、物語としてきっちりまとまってる。
ギャグ全開で楽しみたいなら、これ。
盗聴された殺人
“聴覚”に全振りした異色の推理もの!
事件現場の音声に潜む違和感。
それを耳のいいヒロインと探偵が暴く。
視覚も状況証拠もなし。
武器は音だけ。
だから新鮮だし面白い。
「音で推理する」なんて、そうそう読めない。
第13号船室からの脱出
舞台は船上の脱出ゲーム!
……のはずが、本物の誘拐事件に発展。
主人公は友人の弟と一緒に閉じ込められ、頭をフル回転させて脱出を狙う。
展開はハラハラの連続。
しかも最後の最後でまたひと波乱。
いい意味で完全に裏切られた。
3. こんな人におススメ
- 気軽に読める短編ミステリーを探してる
- ミステリー×ちょい笑いのバランスが好き
- 設定が凝ってる話が好き


